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DNP GLOBAL INTERIOR SEMINAR

基調講演2

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日本にもブームが到来!?今注目のキーワード“ヒュッゲ”とは?

デンマーク語で「居心地がいい時間や空間」という意味の言葉“ヒュッゲ”。昨年よりイギリスやアメリカでも静かなブームとなっており、日本でも各種メディアに取り上げられるようになりました。世界でも幸福度が高いデンマークらしい言葉、概念であるヒュッゲを中心にデンマークのライフスタイルやインテリアについてお話ししていただきました。

講師:BO BEDRE JAPAN 代表 Leon Esben Ota氏

1.ヒュッゲとは

“ヒュッゲ”は「居心地のいい場所」「素適な環境」といった意味で、名詞、動詞、形容詞、副詞として使われます。ヒュッゲのポイントの1つは、「人が集まって行動する」ということ。もう1つのポイントはデザインです。私が日本に来て驚いたのが、デザインという言葉が椅子や家具を作るといった限られた意味で使われていることでした。そのような意味も含んでいますが、デンマークでは「自分が安定した場所をつくる」、「次世代につなぐ社会をつくり上げる」ことをデザインすると言います。例えば、クリーンエネルギーに代表されるサステナビリティ、高い税率、教育や医療の無償化、充実した福祉・・・、こうした人間が生きるための環境をつくり上げることがデザインなのです。

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2.デンマークの住まいに対する考え方

デンマークの気候は、1年の半分以上は雨か雪か曇りです。そのために、安定した自分にとって居心地のいい場所を家の中でつくることが重要になります。デンマークのインテリア空間の特徴は、モノトーンもしくは白で構成されています。それは反射を利用して太陽光を効率良く家の中に取り込むためです。これらはすべてヒュッゲにつながります。これまでにお話した「自分にとって居心地のいい場所」「信頼できる人が集まって長く過ごせる場所」「次につなげるため、楽しい時間を過ごす」「あかり」がヒュッゲの重要なポイントになります。

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3.住まいにおけるヒュッゲの要素

では、デンマークインテリアにおけるヒュッゲの例をご紹介します。日本の空間に比べると照明が暗めです。照度が低めの照明やロウソクの灯りを好みます。そして、子どもから大人までみんなが同じ空間を共有できるようなダイニング、リビング空間。家族全員が安心できる場所をつくる、安定した空間の中で時間を過ごすというヒュッゲの大切な要素が入っています。日本でもそうですが、近年、デンマークでもキッチンとリビングが合体するなど、それぞれの部屋の役割意識がなくなりつつあります。近年デンマークの人々が注目しているのはみんなとコミュニケーションが取れるアイランドキッチンです。信頼できる人たちと安定した空間がある、食べもの、飲みものがある、居心地よく感じる照明がある。この場所にもヒュッゲの重要な要素が含まれています。

4.デンマークのインテリアトレンド

最後に、デンマークの流行とインテリアについてお話しします。これまでモノトーン、白が主流だったデンマークですが、それとは逆の傾向が現れています。例えば静物画をイメージしたインテリア術です。色合いはダーク系、暗めの色を使用しています。また、壁も家具も小物も白という完全なモノトーンというパターンも見られます。先ほどお話しした部屋の合体はさらに進み、バスルームの中にリビングルームの空間を取り入れたバス・リビングルームもみられるようになりました。ヒュッゲやデンマークのインテリアについて、この後のディスカッションでさらに詳しく触れたいと思います。